ドクターヘリ救急搬送レポート (1/3)



Large Image (73KB)

 この度、ドクターヘリによる救急搬送の現場を取材したのでお伝えしたい。

 今回おじゃましたのは神奈川県伊勢原市にある東海大学病院の救命救急センター(以下センター)。
ここには中日本航空のドクターヘリ、ユーロコプターEC135(JA112D)が常駐している。

  EC135は中日本航空の誇るEMS最新鋭機。
今年 3月のモダンホスピタルショウ2000に展示されたあと、沖縄サミットに投入、 久留米医大でも数日搬送デモを行ったのち、名古屋でスタンバイ。その後7月28日にカワサキヘリコプタシステムの川崎BK117の後を受けて本病院に常駐となっ た。
7月末からこの11月までの出動実績は160回(月平均40回)で、同病院に於けるトータルでは320回を越えるという。この活躍の模様は先に放送されたTV番組「たけしの万物創世記、ヘリコプターが起こす奇跡の数々」でも紹介されたので、ご記憶の方も多 いと思う。


  病院に到着したとき、ちょうど救急車のサイレンが聞こえ、ローターがゆるやかに回転している時であった。だがこれから搬送が行われるのではない、午前10時だというのにもう本日最初の搬送が終わっていたのである。通常、出動 は1日に2件程度、しかも午後が多いという。
ということで、午前中はもう出動はないだろうと思っていたのだが・・

 機体の横で色々とお話を伺っていた最中、突如救急車のサイレン。
一瞬緊張が走る。出動か? 最初の搬送からまだ30分しか経っていない。
整備士が無線に飛びつき、状況確認。
センター裏手にある待機所からパイロットが駆け出してくる。
出動である!

スキッド脇から(今まで充電していた)バッテリーのケーブルが引き抜かれる。

  じゃまにならぬよう、ヘリパッドを離れ、数m離れたところに撮影場所を確保。
振り返ると、いつの間に乗ったのかパイロットがもうエンジンを始動している。
救急車に乗った医師とナースが到着、すぐに機体に乗り込む。
整備士が機体の周りを素早く点検し、コパイ席へ。
・ ・と、ローター音が高まり、一瞬のホバリングののち、あっという間に離陸。
機は一気に上昇、一直線に飛び去り、みるみる機影が小さくなって行く。

  「要請から飛び立つまで4分」とは話に聞いていたが、実際に見るとその早さに驚く。
日頃ヘリポートで、暖気運転、各種計器チェックなどでローターを回していてもなかなか離陸しないヘリを見慣れている者にとっては余計早く感じられた。
さすがに早い。速い!と書いた方がよく分かるだろうか。
まごまごしていたらカメラのレンズを交換している間に飛び去ってしまうほどの早さである。

(次ページへ続く)


    Next

Home

What's New

Introduction

Special

Photo Gallery

News/Info

Bar222
(Essay)

Link

 

All right reserved. Copyright(C) 2000, "Rotor Wind"