第5話

あらすじ

職員会議で乱闘を起こした水原たちの処分について話し合われた。教師の大多数が、問題を起こした生徒の退学処分を訴える中、意外にも反対したのは今回の最大の被害者とも言える賢治であった。賢治の説得により水原たちは結局謹慎処分となった。一方ラグビー部は秋の公式戦を迎えるが、当然一回戦で負けてしまう。ラグビー部と正式な関わりを持たない賢治はこの試合を見に行かなかった。山崎は試合結果を賢治に報告すると共に、試合後下級生たちが3年生にヤキを入れられたこと、今後賢治の指導を受けないことを約束する誓約書を書かされたこと、等を話す。賢治はこれを聞き、自分が部をだめにしてしまったと、部から手を引くことを決意する。正月を迎えても一向に気の晴れない賢治は、ゆかりにせがまれて凧揚げに行く。そこで賢治は久しぶりに昔ラグビー教室で教えていた少年たちに出会う。少年たちに少しラグビーを教えて欲しいと頼まれた賢治は久しぶりのラグビーに熱中してしまい、気がつくとゆかりがいなくなっていた。賢治はあわてて家に帰るとそこには泣いているゆかりがいた。ほっとした賢治であったが、妻からは叱られ、娘からは嫌われさんざんであった。冬休みも終わり、謹慎の解けた水原たちも登校してきた。一方依然として引退した3年生の監視下にある部において、ラグビーもロクにできなく、正体不明の恋人・圭子のことも気になる森田は学校にも来たがらなかった。それを心配した賢治は、森田のために二人で圭子の高校を訪ねると、圭子は家庭の事情で大阪に引っ越したという。ますます訳が解らない森田であったが、賢治の努力もあり、圭子を信じて待つことを決心する。学校のこと、ラグビー部のことなどでもやもやしている賢治が、ある日酒を飲み酔っぱらって帰って来ると、ゆかりが熱を出して寝込んでいた。ゆかりが心配な賢治であったが、夜中で病院も開いてないし、とりあえず寝かしておくと、そこへ電話のベルが鳴った。電話は森田のいえ「新楽」からであり、森田が行方不明になったと言うのである。すぐに探しに出かけた賢治は、森田がグラウンドで一人ボールを蹴っているのを見つける。賢治は森田の元に走っていきランパスをして汗を流した。2人はお互いにたまっていたものを発散させすっきりする。ところが家に戻った賢治は、ゆかりが急に引きつけを起こし救急車で病院に運ばれたと言う知らせを聞く。病院に駆けつけた賢治に節子は「もう少し遅ければ危なかった、それでも父親なのか」と責めた。家に帰った賢治は自分の苦労を誰も理解してくれないと荒れて椅子を振り上げた。そのとき賢治は思った。「不良たちも同じなんじゃないか。誰も理解してくれず、暴れているんじゃないか」と。賢治は椅子を置いた。一方賢治の妻は実家に帰ってしばらく一人で考えたいという。そんな家庭の状態に、賢治は「学校を辞めさせて欲しい」と山城校長に言う。しかし、生徒を見捨てることは許さないと言って賢治の退職を認めない山城は、昔山城が止めると言ったときに賢治が言った言葉をそのまま返した。山城の必死の説得に賢治は立ち直った。

独り言

水原って昭和34年生まれって事は、この年が53年だからもう19歳だよな。少年院行ったから留年したのか。

「あなたそれでも父親なの。我が子が死ぬか生きるかの瀬戸際に、他人のために家をあけるなんて」
「他人?」
「はっきり言います。あなたにとっては生徒は何より大切かもしれないけど、私にとってはたとえ100人、1000人の生徒よりもたった一人の我が子の方が大切なんです。」

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