第6話
- あらすじ
- 学校は期末試験を迎えた。水原はテスト中、白紙答案を注意されるとクラスは試験をボイコットして出ていく。その際、内田は試験を続けようとするが、水原らにボコボコにされる。職員会議でこのことが話し合われ、今度こそ退学にしようと言う教師の意見を賢治がまた阻んだ。賢治は生徒たちに再試験を受けさせるべきだと言い、先生たちはボイコットした生徒たちのところをまわり、試験を受けるように説得した。そんな中賢治は、水原の母を訪ねる。「もう息子には愛想が尽きた、学校が悪いんだ」と言う母に対し賢治は「学校と家庭が協力しなくてはだめだ。あれだけ暴れている彼がそれでも学校に来るのは寂しいからだ」と説得した。水原の母は賢治に泣きつき、見捨てないで欲しいと頼んだ。この光景を影で見ていた水原は賢治が家に帰る途中、決闘を申し込む。賢治は受けて立ち見事に勝った。賢治は水原を家に連れていき、濡れた服を乾かした。水原は更正し、後日再試験を受けた3年生全員の卒業が決まった。一方、見事にヤマがはずれた森田の留年が決定した。荒れる森田に対して賢治は、「来年からは正式に監督になるから一緒にラグビーをやろう」と言って森田を励ました。賢治が就任して以来初めての卒業式をむかえた。数々の悪行を働いた不良たちが卒業証書を受け取る。式の後、水原が紙袋を手に職員室の賢治のもとに現れた。不審に思う先生たちの中賢治が袋を開けてみると、そこには酒が入っていた。水原の感謝の気持ちであった。その後賢治が家に帰ると見上げた部屋に明かりが見えた。玄関を開けると節子とゆかりがいた。自分がわがままだったと謝る節子に自分勝手は俺の方だったと言って二人は抱き合った。
- 独り言
- しかし水原をはじめあの3年が卒業できたのに森田は相当馬鹿だな
- 「先生よー、ラグビーっておもしろいのかよ。」
「あー、おもしろいな」
「何がそんなにおもしろいんだよ」
「そうだなー、まずラグビーは団体競技の中でも一番人数が多いんだ。一チーム15人だからな。その15人が心を1つにして戦うところがおもしろいな。それからラグビーは格闘技だ。体と体をぶつけ合って相手を倒すときには勇気がいる。臆病者にはラグビーはできないな。それからこのボールだよ。こいつはなー、一度地面に落ちるとどっちへ転んでいくか誰にもわからん。このボールを自分のものにするためには、あきらめないで最後までこのボールを追いかける執着心が必要なんだ。途中であきらめた奴のところには、決してこのボールは転がってこないな。」
「俺、ラグビーやっときゃよかったかな」
「水原」
「先生、俺、俺よー」
「水原、今からだって遅くないぞ。お前さえその気になればラグビーだって何だってやれるチャンスはいくらでもあるんだ。なー水原」
「先生」
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