第9話
- あらすじ
- 打倒!相模一高を目標に練習するラグビー部に賢治も手応えを感じ始めていた。そんなある日、賢治が試合の日に選手を殴ったことから、教育委員会に呼び出され、厳重注意が言い渡された。自分のやり方に問題はなかったと確信する賢治であったが、この処置でそれを否定された形となり、苛立ちを感じていた。そしてそれはやがて、厳しく思いやりのない練習指導となって表れた。そしてそんな賢治と部員が衝突した。このことに考え込み自分を責めた賢治は部員の家をまわり、自分の振る舞いを謝った。賢治の思いが通じ、翌日の練習にはほとんど部員が顔を出した。大木をのぞいて・・・。そんな大木が、ある日川浜のラグビー部を馬鹿にされたと喧嘩をし、警察に補導される。賢治は大木を警察に迎えに行くと、そのまま病院へと向かった。大木の警察沙汰を聞いて、母親が倒れたのである。幸い母は大事には至らなかったが、その際世話になった賢治に対して、「この事とは話は別」と部には戻らないと言う。賢治は必死に説得したが大木は全く耳を貸さなかった。そんな2人のもとに現れたイソップは、部をやめると言う大木の事を弱虫となじる。イソップの気持ちを察する大木は部に戻ることを決めた。チームは再びまとまりを見せ、相模一高を倒すべく練習が再開された。そんな矢先、イソップが倒れたのである。
- 独り言
- 圭子ってバレー部だったっけ?確か3話で圭子が馬に乗ってるとき、馬術部の札が写っていたような・・・
- 「先生わしはね、ラグビーのことはあまりよくは知らんがね、109対なんてこれはちょっと点の取られ過ぎなんじゃないの。えっ、えっ。除夜の鐘だって百八つですよ」
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「面会謝絶よ」
「そんなに悪いんですか」
「嘘よ」
「嘘?」
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「弱虫。大介の弱虫。」
「なんだと?」
「だってそうじゃないか。練習がきついからって逃げ出すのは弱虫じゃないか」
「馬鹿、そんなじゃねえよ。俺はラグビーなんてものは性に合わないと・・・」
「どこが性に合わないんだ。相手を思うようにぶん殴れないからか。解ってるぞ。大介がラグビー嫌いなのは、なかなかうまくならないからだ。いつまでたってもお山の大将になれないからだ。」
「イソップ」
「だからお前はラグビーから逃げ出そうとしているんだ。」
「てめー。」
「殴りたきゃ殴れよ。さあ。」
「お前みたいな奴殴ってもしょうがねえよ。」
「どうしてしょうがないんだよ。僕がもやしっこだからか。痩せたキリギリスじゃおかしくって殴れないって言うのか。」
「くどいぞイソップ。」
「馬鹿野郎。お前なんかに、お前なんかに俺の気持ちが解ってたまるか。僕がスポーツが出来ないのは知ってる。どんなにがんばったってレギュラーになれっこないって事は解ってるんだ。」
「イソップ。」
「だけど俺はラグビーが好きだ。自分を捨ててチームのために尽くすラグビーというスポーツが大好きなんだ。レギュラーになれなくてもいい。3年間ボール磨きで終わってもいい。でも俺はラグビーをやりたい。みんなと、お前と一緒に走りたいんだ。それをちょっとやっただけで、ラグビーはもう性に合わないだなんて。馬鹿野郎。お前とはもう絶交だ。顔も見たくないよ。」
「イソップ。」
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