783系
783系 博多 1999年1月27日撮影
リニューアル後

783系
783系
オリジナルに近い形

 1987年(昭和62年)に九州内の特急短編成化と増発するために、JR九州初の新形式特急電車として登場しました。
 形式はパンタグラフ付きの制御電動車のクモハ783(Mc)、半室グリーン先頭車のクロハ782(Thsc)、全室グリーン先頭車のクロ782(Tsc)(後に半室グリーン先頭車に改造されクロハ782-500に改造された)、パンタグラフ付きの中間電動車モハ783(M1)、パンタなしの中間電動車モハ783-100(M2)、M1車とペアで使用されて自動販売機室とリニューアル時に設置された車販準備室を有するサハ783(T)、自動販売機室が設置されていないサハ783-100(T1)、車掌室とカフェテリアと電話室(リニューアル時に車販準備室とフリースペースに変更)が設けられたサハ783-200(T2)からなります。
 1988年(昭和63年)3月13日のダイヤ改正から「有明」でデビューし、その後「ハイパーにちりん」、「ハイパーかもめ」、「つばめ」等でも使用されました。
 登場時の運転最高速度は120km/hでしたが当初から130km/h対応で登場しているので、1990年(平成2年)3月のダイヤ改正より130km/h運転を開始しました。
 制御方式は713系の1M方式を踏襲し、制御方式はサイリスタ位相制御、弱め界磁制御、他励界磁式回生ブレーキ付きとなっており、回生ブレーキは抑速・停止の両方に使用します。主電動機はMT61を九州向けに改良し4台永久直列接続で制御されます。
 車体は軽量ステンレス製で、登場時はJR九州のコーポレートカラーである赤帯が配されていました。断面形状は211系に準じていますが、出入り口が車体中央に配されて独特なスタイルになっています。
 台車は205系より採用された軽量ボルスタレス構造のDT50、TR235に高速時の乗り心地改善するためヨーダンパを取り付けたDT50Q、TR235Qとしました。また、滑走再燃着制御用のための速度発電器が全車軸に取り付けられました。
 客室内の設備は、高速バス、航空機に対向するためそれまでの485系に比べ一段と向上、運転室後部の座席は展望をよくするために仕切窓を極力大きくし、座席取り付け部の床面が200mm高くなっています。座席も全席回転無段階リクライニングシートを採用するとともにシートピッチも拡大され、普通車の座席もフットレストが取り付けられています。便所はM1、M2、Tsc、Thscの門司寄りに洗面台を併設して設けられ、登場時はM1、M2は和式、Tsc、Thscは様式となっていました。また、空調設備が床下に取り付けられていましたが、冷房効果があまり良くないため、1992年(平成4年)から屋根上に冷房装置を搭載して床下空調装置との配線変更が行われました。この改造の際に車体補強の関係から屋根板や側柱に補強材が使われています。
 1994年(平成6年)から787系に準じたリニューアル工事を実施しました。客室、デッキ、便所・洗面所の内装が徹底的にリフレッシュされた他、便所、洗面所は全て座席1列を撤去してスペースを拡大し男女別とした上、便所は全て洋式の真空式に改められました。この際車体外部の帯も大幅に変更されました。この工事に伴い、クロ782(Tsc)はクロハ782−501〜に改造され形式消滅しました。
783系
783系 鹿児島本線 博多 2004年6月5日撮影
ハウステンボス号

 1999年(平成11年)から長崎本線・佐世保線のスピードアップを図るため、485系で運転されていた「みどり・ハウステンボス」を783系に置き換えるべく分割併合可能なクロハ783-100(Thsc)とクハ783-100(Tc)がサハ783-100(T1)の改造により登場しました。先頭形状は先頭に出ている時間が短いため切妻になり、自動幌装置を設備しています。また、単編成化に際し、一部のモハ783(M1)をモハ783-300(M2)とモハ783-200(M1)に改造された。
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