1010系(1016F) 普通
名古屋線 米野 2015年5月5日撮影

1010系(1016F) 普通
名古屋線 米野 2015年5月5日撮影

1.概要
 8000系の車体と同様な車体を新造し、旧型車両の600系の機器を流用した車両です。
 登場時は920系として京都・榛原・天理・奈良線で活躍しましたが、名古屋線転属に伴い1010系に形式変更が行われました。
 現存する形式と編成は下記の通りです。
 ←宇治山田・鳥羽方
 モ1010形(Mc)-モ1060形(M)-ク1110形(Tc)

2.車体構造
 車体は20m級の構成車体で、扉は片側に両開き式扉が4か所設けられています。
 先頭形状は、中央に貫通扉が設けられ、上部左右にヘッドライト、下部左右にテールライトと標識灯が設けられています。

3.車内設備
 座席はロングシートとなっています。

4.機器類
 制御方式は、登場時は抵抗直並列制御でしたが、後に界磁位相制御に変更されました。
 主電動機は、140kWの直流直巻電動機(MB-213AF)でしたが、高性能化に伴い132kWの直流直巻電動機(MB-3020E)に換装されました。
 駆動装置は、吊りかけ駆動方式でしたが、高性能化に伴いWNドライブに変更されました。
 台車は、電動車が空気バネ台車のKD75系、附随車は廃車発生品が流用され現在はKD-64Aとなっています。
 ブレーキ装置は、回生ブレーキ併用電磁直通ブレーキ(HSC-R)となっています。

5.主な履歴
 1972年(昭和47年)に920系として登場しました。
 1982年(昭和57年)に冷房改造と高性能化が行われました。
 1987年(昭和62年)に名古屋線に転属し1010系となりました。
 1992年(平成4年)に車体更新が行われました。この時にク1110形の台車がKD-51Hに変更されました。
 2006年(平成18年)に2回目の車体更新(B更新)とワンマン対応工事が行われました。この時にク1110形の台車が再度交換されKD-64Aになりました。
 2008年(平成20年)8月12日に鈴鹿線三日市で1012Fの中間電動車モ1062がが床下から発煙を起こし、後に復旧したものの2011年(平成23年)1月2日にも同一区間で再び発煙するトラブルを起こしました。
 2013年(平成25年)に上記事故を受けてモ1062を編成から外し、1014Fのモ1064を抜き取り1012Fに組み込み1016Fに改番したうえ復帰しました。
 編成は、モ1016(1012)-モ1066(1064)-ク1116(1112)となっています。
 2013年(平成25年)11月に余剰となったモ1014、モ1064は廃車されました。
 2014年(平成26年)10月に発煙事故を起こしたモ1062は電装解除と車体更新を行ったうえ、8600系8617Fのサ8167と交換でサ8177として編入されました。

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