23000系 4016列車 特急
奈良線 石切 2006年4月9日撮影 |
23000系 1013列車 特急「伊勢志摩ライナー」
近鉄名古屋線 近鉄富田 2009年4月6日撮 |
1.概要
1993年(平成5年)〜1995年(平成7年)にかけて、志摩スペイン村への乗客輸送を目的として製造された特急形電車です。 愛称は「伊勢志摩ライナー」が与えられました。 形式と編成は下記の通りです。 ←難波方 ク23100形(Tc1)-モ23200形(M)-モ23300形(M')-モ23400形(M')-モ23500形(M)-ク23600形(Tc2) ク23100形はデラックスカー、モ23200形はサロンカーとなってます。 2.車体構造 車体は鋼製車体が採用され、車体長は、先頭車が21,200mm、中間車が20,500mmとなってます。 先頭形状は、21000系「アーバンライナー」のイメージを受け継ぎ流線型とし、フロントガラスは日本一の大きさを誇る曲面ガラス2枚で構成されてます。 車体断面構造は22000系「ACE」の構造と同様になってます。 各車両の扉は、片側に片開き式のスライド式プラグイン扉を1箇所設けられてます。 側窓は、サロンカーのモ23200形が大形の単独窓が採用され、他のデラックスカー、レギュラーカーは連続窓が採用されました。車体表面との段差を無くし、流れるようなサイドビューを実現してます。 イメージカラーは車体上部を太陽をイメージしたサンシャインイエロー、車体中部は清潔感あふれるクリスタルホワイト、車体下部に海辺のイメージでアクアブルーとグレイッシュサンドをアクセントとして加えてます。 3.車内設備 ・デラックスカー 座席はフリーストップ式のリクライニングシートで、自動回転機構と反転式フットレストが設けられてます。座席配置は通路を挟んで2+1席のシート配列となってます。シートピッチは1,050mm確保されてます。 照明は、間接照明と直接照明を使って落ち着きのある雰囲気を演出してます。 腰掛けにあるイヤホンジャックにより音楽を楽しむことが出来ます。 ・サロンカー 座席は通路を挟んで2+1人掛けの対面固定式ハイバックソファーシートとし、大形の固定テーブルが設けられてます。 照明はボックス毎に大形の照明が設けられました。 カーテンは上下昇降式の電動カーテンが設けられてます。 ・レギュラーカー 座席はフリーストップ式リクライニングシートで、肘掛け収納式テーブル、跳ね上げ式フットレスト、電動式回転機構が設けられてます。座席配置は通路を挟んで2+2人掛けとなってます。 照明は間接照明が採用され、全体的に柔らかな住空間を演出してます。 4.機器類 制御方式はGTO-VVVFインバーター制御(三菱電機製)が採用され、1台の制御装置で4台の主電動機を制御します。 主電動機は、33.3‰の連続勾配を120km/hで走行するため200kWの3相かご形誘導電動機(三菱電機製)が採用されました。 駆動装置はWNドライブが採用されました。 台車は積層ゴムブッシュ片側支持式ボルスタレス台車が採用され、型式は電動車がKD307形、制御車がKD307A形となってます。 ブレーキ装置は、電気指令式ブレーキが採用され、回生ブレーキ力を有効活用するためにT車遅れ込め式回生ブレーキ方式が採用されてます。また、高速域からのブレーキ性能を向上させるため、速度に応じてブレーキ圧力を連続的に変化させる連続制御圧切替機能と滑走を検知してブレーキ力をコントロールする滑走防止制御機能を備え、130km/h運転に対応する性能を有してます。 5.主な履歴 1994年(平成6年)に社団法人日本鉄道建設業協会ブルネル賞を受賞しました。 1996年(平成8年)からは京都発の伊勢志摩方面特急にも投入されるようになりました。 2001年(平成13年)にはユニバーサル・スタジオ・ジャパンへの利用客用に名阪特急にも充当されました。(2010年1月現在休止中) 2005年(平成17年)7月よりサロンカーが禁煙となりました。 |
←戻る | TOP | 掲示板 |