5060F
5000形(5060F) 3528列車 快速急行
小田原線 喜多見 2007年11月11日撮影

5000形(5064F) 3528列車 快速急行
小田原線 喜多見 2007年11月11日撮影

1.概要
 1969年(昭和44年)〜1971年(昭和46年)と1976年(昭和51年)〜1977年(昭和52年)に急行列車の大型車かを目途に川崎重工、日本車輌、東急車輌で合計15編成60両が製作された。
 編成は
←小田原・藤沢
 5150(Tc)−5100(M)−5000(M)−5050(Tc)

2.車体構造
 車体は2600形とほぼ同じで、全長20,000mmの鋼製車体です。
 乗客用乗降扉は片側に両開き式扉が4カ所設けられてます。
 先頭形状は2600形に酷似してますが、2600形は貫通扉部が窪んでいるのに対して、5000形は窪んでいません。

3.車内設備
 座席はロングシートで、扉間が7人掛け先頭以外の車端部は4人掛けとなってます。

4.機器類
 制御方式はバーニア抵抗制御式で、主制御器は三菱電機製のABFM-188-15MDが採用されました。
 主電動機は三菱電機製のMB-3039-B(135kW)が採用されました。
 駆動方式はWNドライブが採用されました。
 制動方式は応荷重機構付発電ブレーキ併用電磁直通ブレーキ(HSC-D)が採用された。発電ブレーキは高速域から使用するため、発電エネルギーを消費する自然通風式の抵抗器では熱気が乗降客に不快感を与えることから強制通風式の抵抗器が採用されました。
 台車は2600形で実績のある軸箱支持方式がアルストムリンク式の空気バネ台車ですが、高速域からの制動が要求されるため、ブレーキシューが両抱え式となった。電動車はFS375形(車輪径910mm)、制御付随車はFS075形(車輪軽762mm)
 集電装置はPT42K4型が採用されましたが、1976年(昭和51年)からの増備車は集電装置の枠をステンレス製としたPT-4212S-AM型が採用されました。何れも後にシングルアーム式の集電装置に変更されました。

5.主な履歴
 1972年(昭和47年)に前編成にスカートが取り付けられました。
 1974年(昭和49年)に保安ブレーキと列車無線が装備されました。5060Fには試験的に電気警笛が設置され、スカートに丸穴が開けられました。
 1976年(昭和51年)に5054F,5058F,5059F,5060Fの4編成の方向幕が自動化されました。
 1984年(昭和59年)に3次車の屋根上に設置されていたベンチレーターが撤去されました。
 1985年(昭和60年)〜1990年(平成2年)にかけて戸閉保安装置が設置されました。
 1989年(平成元年)からATS装置が更新(OM-ATS化)されました。
 1990年(平成2年)〜1998年(平成10年)にかけて車体修繕工事が行われました。
 1998年(平成10年)より側面窓が2段上昇窓から上段下降下段固定窓に変更されました。
 2001年(平成13年)より5200形を皮切りに菱形パンタグラフのシングルアーム化が行われました。
 2012年(平成24年)3月16日をもって運用終了。

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