沖縄の旅の日記 〜第1回〜
by chinatsu

1日目。朝6:40の飛行機で沖縄へ。9時過ぎに那覇空港に着く。空港から少し離れたところまで青いアロハを着て真っ黒に日に焼けたお兄さんに案内されて、レンタカーを借りて出発。天気もいい。まずは58号線で本島西側をひたすら北上して一気に名護まで行ってしまおうと計画を立てた。というのもそうちゃん(sugar plantで鍵盤をやっている人)がどこからか仕入れてきた情報で、名護のとあるおばあちゃんのやっている「ブラジル食堂」というところの"すば"(むこうでは"そば"のことを"すば"という)が絶品だというので。私たちはネットから地図をダウンロードして持ってたんだけど、その地図にはほかにもたくさん名護すばの店が書いてあったので、そういう店がたくさんある商店街みたいなところを想像してたんだけど、なにぶん縮尺が載ってないので見当がつかない。とりあえず見つけた商店街で歩いて探そうとクルマを止めてクスリ屋さんで「ブラジル食堂」のことを訊ねると、とてもそこから歩いていけるようなところではありませんでした。沖縄の町の縮尺は東京の人間が考える縮尺とは全くちがうのでした。「ブラジル食堂」は町外れみたいなところ(東京的感覚でいうところの)に建っていた。おなかもすいていたし来るのに一苦労だったので、看板を見つけたときは感動もひとしおだった。私たち(デザイナー大石夫妻&シュガプラ夫妻)は名前は忘れちゃったんだけど、たしかソーキ(豚の骨付きあばら肉の煮込み)とテビチ(豚足)とあとコクのあるかまぼこのようなものとの3種類の具がのった"すば"(大)500円をたのんだ。ちなみに(小)は450円だったのでてっきりお子さま用みたいなものだと思ったら、あとで気づいたけど(大)とは大盛りのことでした。テーブルに載っていた島唐辛子の調味料もまためずらしかった。小さな唐辛子を泡盛につけたもの。あと私はシークワーサジュース100円というのを飲んだ。シークワーサーというのは沖縄特産の柑橘類らしい。すっきりさっぱりワイルドな味。店のなかにはサッカーのブラジルのチームの旗とかユニフォームとか写真とか飾ってある。店の名前はここから来てるんだね。ところで、お勘定を済ませたあとフミエちゃんが、おばあちゃんは片腕だったといっていた。古い事情なのでしょう。しかしほんとにその"すば"の味は絶品でした。
腹ごしらえのあともひたすら58号線を北上して、今度は島の最北端、辺戸岬をめざす。左手にはずっと青い青い海が広がって異様に気分が高揚する。岬の少し手前に茅打ちバンタという断崖絶壁があったので上ってみる。一服してから下をのぞくとホントに落ちそうだった。ちなみにバンタとは崖を意味するとのこと。そのあともう少しクルマを走らせ上っていくと辺戸岬だ。一面に白いユリみたいな花のつぼみがある。咲いてたらもっとキレイだったかも。岬というだけあって眺めがすごくいい。しばし見とれる。ここはさすがに観光客が少しいたが、全体として思ったより少ない。ユリの丘に立つ"友情の碑"というの前で写真を撮った。そのあと大石夫妻は鮮やかな色のムラサキイモのアイスクリームを、私たちはサトウキビのを食べた。東京に持って帰りたい。そういえば下北沢の沖縄そば屋にはブルーシールのアイスクリームが売ってるらしい。同じ味かな。