1994/12/20 谷村有美 日本武道館
Christmas Parade '94 WithII
アリーナQブロック45番
三浦敏孝, 早稲田大学
miura@muraoka.info.waseda.ac.jp

●開演前

学校を出るのに手間取ったため少し時間を心配しながら、6時15分
ごろ武道館に到着。入り口でカメラを預け、アリーナへ。武道館の
アリーナは初めてなので、わくわくしながら入場。
座席に荷物を置き、サンタ{帽子|コスチューム}が目印のMLメンバー
を探す。前の方で固まっているだべっていた亀山さん(全身サンタ)、
田村さん(帽子)、山下さん(帽子)、カズさん(帽子)、卯野木さん
(帽子)ほかに挨拶。周囲を見回すと、会場内は黒い頭ばかりで、我々
の他にサンタ帽子はほとんど見られない。MLメンバーのサンタ帽子
も各自の席に散ってしまうとほとんど目立たなくなり、少々寂しい。
が、これが明日になるとそこここに固まって存在するようになるの
だろう。
座席はQブロックの真ん中辺であるため、開演時間が迫って人が入っ
てくると何人ものひざの前を横切らねばならなくなるので、早々に
座席に戻りおとなしくアンケートを記入しながら開演を待つ。ほと
んど埋め切るか否かのタイミングで場内の明かりが落ちる。

●座席

QブロックというのはGブロックの後ろにあたり、ブロックの幅が8
列あるから45番はQブロックの中で前から6列目ということになる。
前の列に座っている人(男2人女1人連れ)は私よりちょっとだけ背が
低いぐらいなのでステージを見るのに少々難儀をする。
さすがに武道館のアリーナは広く、ステージまでかなり遠い。谷村
の表情などは裸眼視力両目2.0の解像力で何とかわかるが、視線ま
ではさすがに追えない。当然、泣きぼくろなどは望むべくもない。
明日は少しは近さを感じられるだろうか。

●開演

オープニングの効果音から登場の仕方まではツアーの通常メニュー
と同じ。
これまでに見てきた会場ないし公演と違うのは、客席が真っ暗にな
らないこと。いつでもうすら明るく、メモを取るのにもそれほど苦
労しない。ということは、オープニングや弾き語りの前後で周りが
見えて若干興が醒める要素となるかもしれないことが危惧される。
ステージを照らす明かりが完全には落ちないのがアリーナからだと
下からのぞき込む形で見えてしまうということなのかもしれない。
だとすると、1階や2階は真っ暗になるのだろう。

1. ときめきをBelieve

衣装がクリスマスにあわせてか、(何と謂うのかよく知らないが)フ
リフリの塊でできた豪勢なスカートのついたノースリーブのドレス
に、大きな唐草のような模様のついたショールのような物を羽織っ
ている。
おー、やりますねぇ、素敵ですねぇと感心することしきりだが、し
かしあのドレスにこの曲は何だか似合わないような気もするのが10
円安。

(次の曲の前奏にかぶせて一言だけ挨拶)

2. 午前0時のオアシス

ニューアルバムのリリースに伴うメニュー変更がいきなりここで来
る。ちょっと驚く。
この曲、学園祭ツアーではやっていたとか何とか、その辺に行かれ
た方のレポートで読んだような覚えがあるが、私がライブで聞くの
は初めてで、構成上確かにここに入れるのによく合うのだが、かな
りの高音を使うこの曲をいきなりこの辺に持ってくると、スロース
ターターの谷村ののどにまだエンジンがかかってなかったりすると
(そして実際そんな感じを受けたのだが)10円安。

3. 一番大好きだった

ここまで、谷村の声の調子はあまりよくない部類に入るのではない
だろうか。声の中で高調波というか、 ホワイトノイズのような成
分がやや耳障りに感じる。初めはPAの調整不良かと思ったが、歌の
合間に水を一杯口にしてのどを湿らせると非常にきれいな声が出る
ので、まだエンジンがかかっていないと見るべきだと思う。
アリーナで聞く音量は、他の会場や過去に武道館の1階や2階で聞い
たときに感じたほどではない。耳に音圧を感じないのがちょっとし
た驚き。武道館とはこういう音響効果があるのか。もともと音楽向
けではないのではないかと邪推。

(いつもの挨拶)

4. Somebody Loves You

イントロを聞いて、過去のライブで歌詞ミス率の高い曲であること
を思い出し、緊張しながら聞く(苦笑)。いつもの歌詞間違いはあっ
たがすっ飛ばしはなかったのでまあ安心(われながら変な聞き方だ
と思う)。

5. 彼女のフィアンセ

6. 一緒に暮らそう

「にゃお」つき。

前に見た相模大野では「にゃお」のタイミングは曲から判断するし
かなかった。その後のツアーの過程で谷村が客にそれとわかるよう
に手で1、2、3と合図している(実際に客に何かやらせようとしてい
るのかどうかはこれだけではわからないが)ので非常にわかりやす
いとどなたかのレポートで読んだ覚えがあるが、実際その通りであっ
た。
ただ、ほんの少数の客しか猫手をやらないので、浮いてしまう。前
の方の席でジャンプしながらやっている人がいた(オフミで聞いた
ところによると上智大学の加藤さんだそうな)が、浮きまくってい
た。
# バラード(っていうんでしょうか。この手の、聞かせる曲)で「お
# 約束」はやりにくいですよねえ。

7. もう恋は。

何度聞いてもいい。聞き惚れていた。

(MC)

武道館が年内最後になるが、今年のツアーでいろんな所を回った。
中でも、鹿児島に行くと親戚が派手に出迎えてくれて、しかもその
人数が血縁のない人がつけ加わるために増殖していてすごい数になっ
ているとか、挙げ句に今年は「お帰りなさい」と書いた横断幕まで
持ち出したとか。
変な間で変なかけ声を入れる人が2、3人いる。ツアーを通じてあち
こちの会場でやられていいかげん耐えられなくなったのか、適当に
あしらってもなくならなかったのに業を煮やしてか、谷村が意思表
示をする。いわく、「コンサートなんだからさぁ。」「アットホー
ムなのはいいけど、コンサートなんだから、厳かなっていうか、……」
「よく、勇気あるよね」挙げ句に「やかましいよ」などなど。しか
し、懲りずにMCがあるごとに繰り返される。
こちらとしても、流れを遮るだけで邪魔にしかならないああいう客
はつまみ出して欲しくなる。
# みんなで「ああいうのはつまみ出せ」ってアンケートに書きませ
# んか(←勝手だなあ ^^;)。

クリスマスに、去年はニューヨークで仕事があったので母親を連れ
ていった。今年は母親は友人同志でスキーに行くのだそうな。
次の曲の能書き。「クリスマスにしかできない、雪の曲を歌います」

8. サンタを迎えに行く夜(弾き語り)

一昨年の武道館で聞いたきりで、そろそろ聞きたかった曲。
青柳さんが「手はひざ」状態。谷村一人で弾き語っている。

(MC)

次の曲の能書きを手短に、「桜の花の咲いた夜にできた曲です」

9. それでもあなたを愛してる(弾き語り)

10. 恋に落ちた

前触れなくボーカルから大きめの音で入るので、脊髄にショックを
受ける。アレンジは控え目で、美しいボーカルが冴える。絶品。こ
れで融けてるジジイがそこここにいるのだろうな。といいつつ私も
融けそう。

11. 今夜あなたにフラレたい

岩見さんのギターソロから入る。イントロの中で何だか少しギター
が浮いた感じだが、まあこういうものなのかな。

(前奏にかぶせて「もっと盛り上がってね」)

12. 最後のKISS

13. Oh, My God!!/The Christmas Song

谷村のピアノソロはいつもの通りでおかわりなどはなし。その代わ
り、淡々と

    「クリスマスプレゼントを持ってきました」

で、The Christmas Song。こういうのを歌わせると谷村のボーカル
は絶品なんだな。歌いきると、口に出さないまでも「やったあ」と
ばかり、とても嬉しそう。明日はこれが「星に願いを」になるんだ
ろうな。
それから、例によって「あなたぁ〜のー背中無意ー識ーにー……」
と、Oh, My God!!の続きを歌う。

14. 好きこそ物の上手なれ

好きこそ物の上手なれのコーナー。線路は続くよどこまでも、ヤン
坊マー坊天気予報、森の熊さん、アイアイ。
間奏でメンバー紹介。岩見さん、中村さん、井上さん、藤稜さん、
青柳さん、田中さんの順。

(MC)

次のTonightの能書き。With2ツアーをやると決まったときからこれ
を入れようと決めていた。最近あまり歌わなくなったので大切にし
ている曲である。7年も続けてこれたのはやはりみんなが支えてく
れたからで、それに対する感謝の気持ちである。

15. Tonight

この曲で条件反射によりあくびが出るのはもう今年のツアーで聞く
のが3回目になるからか。「きままにFEEL MIE」のエンディングテー
マだった頃からもうずいぶん経つのだ。

(以下、アンコール)

アンコールの呼び出し拍手は武道館恒例のカオス状態がしばしば起
こる。拍手の同期が外れやすい辺り、やはり武道館はもともと音楽
向けではないのかな。
前の列の3人組のうち一人が、曲が始まる度(だけではないようだっ
たが)に紙を取り出してはメモしていた。ああ頻繁にメモを取って
いては興がそがれて楽しめないのではないか。それと、明かりが落
ちて間があると3人で喋り出して、少しやかましい。曲の間は静か
にしているから許せるが。
通常のツアーと同じく、てるてる坊主状のニットのワンピースで谷
村登場。

E1. あしたの私に会いたくて

ボーリングダンスはほとんどなし(最後の方で少しやっただけ)。そ
の練習もなし。ツアーでよほど評判が悪かったのだろうか。:-)

E2. 信じるものに救われる

本邦初公開の新曲。いかにもシングル向けという感じのする、明る
くわかりやすい曲。なんかこういう曲、その辺に似たのが転がって
ませんか。ま、よかったからいいんですけど。

(MC)

デビュー以来7年間の音楽活動を代表するポリシーソングとして作っ
たのだそうだ。MLでは2月発売という噂が聞かれるが、「春になる
前にシングルとしてお届けできると思います。」
泣きが入って次の曲へ。

E3. 愛する勇気

いつもながら、条件反射であくびが出る。主題をラララで合唱。
後でオフミのときにカズさんから聞いたところによると、この合唱
のとき谷村は時計を見ながら歌っていたそうだ。ひとしきり歌って
20時59分に終わる辺り、泣こうが何しようが頭の中はプロらしく冷
静に計算しながらやっているんだなと感心。

●終演

もともと今年のツアーのクオリティの高さに加えて、ニューアルバ
ムからの曲、White Songsからの曲、The Christmas Song、本邦初
公開の新曲と、聞きごたえのある曲が新たに加わって、ふだんコン
サートでまずめったに我を忘れることのない私が融けてしまいそう
になるすばらしいコンサートだった。
ツアー後半の他の会場でコンサート全体の時間が長くなっていると
いう話がMLで出ていたが、2時間半しかない今日のコンサートはMC
も押さえ気味で何か淡々とやっているようなものを感じたのは、や
はり時間を気にしながらやっているのかもしれないと思わせるもの
があるからか(都の条例により午後9時で音を止めなければならない
そうな)。
音量もアリーナでは抑え目に聞こえ(ん、よく考えたらPAのコンソー
ルはアリーナの奥にあるのだから、アリーナでもっとも聞きやすく
なるのは当然かもしれないぞ)、耳はキーンと鳴っていない。
MLメンバーのサンタ集団に合流して会場を出る。武道館の前で記念
撮影をしようとしたら、チャイナドレスの女性を連れたスーパーマ
ンのコスチュームを着た兄ちゃんが、「一緒に入ってもいいですか?」
と言って寄ってきた。田村さんの撮影した写真には入っているはず。
私は預けていた冷え切ったカメラを会場出口脇で受け取ってから三
脚を取りつけるのに手間取って彼らを逃してしまった。
私が撮った集合写真の方は、スローシンクロで撮ったから武道館に
掲げてあった看板もちゃんと写っているでしょう。

●オフミ

集合場所になっている田安門前の街灯の麓に行くと、ギターを背負っ
た石川@YNUさんがいた。また、そこで合流したMLメンバーを含
めてまた記念撮影。
だべりながら食べ物屋または飲み屋目指して移動。途中、怪しい売
店に立ち寄る人がいて、「今日は7番だね」とか。谷村のすごく若
い頃の写真を買ったらしく、それを見て遠い目になっているジジイ
が数人。
卯野木さんと小滝さん?と米倉さんの彼女が九段下で別れて帰った。
残りは食べられる店を求めて飯田橋まで歩く。怪しい集団20人のう
ちサンタ帽子は半分弱くらい、全身サンタはいつの間にか世を忍ぶ
仮の姿に戻っているため、去年の武道館オフミにおける移動過程ほ
ど強力ではないが、すれ違うときや集団で道路を横断するときなど、
それなりに道行く人の視線が痛い。(^^;
バイクの青野さんをプローブにして20人入れる店を探し(お疲れ様
でした>青野さん)、JR飯田橋のガードが見えるところで、甚八と
いう店が20人入れるというので、そこになだれ込む。但し、一度に
全部は入れず4階に14人、3階に残りと分断される。
ビールと料理を適当に注文し、MLオフミ恒例となった「はみ出しホッ
ホッホ」乾杯と自己紹介から飲みが始まる。
今日の武道館コンサートのこと、今日は山本さんの26歳の誕生日で
あること、田村さんがそこここのオフミにいること、亀山さんがた
くさんのコンサートに足を運ぶこと、茂木さんや千葉ちゃんがいな
くて残念なこと、石川さんがギターを持ち出してみんなで「黄昏の
シルエット」を歌ったり、などなど。
私は僻地に住んでいる関係で、平日といえども深夜バスを逃すわけ
にはいかないので、11時半頃退散。

●明日は……

東京近辺に遠征組を加え総勢40数名のMLメンバーが集まり、その半
分以上はサンタ帽子で、さらに全身サンタも数人含まれるわけです
よね。凄いことになりそうです。
ちょっと興味があるのは、今日の我々のサンタ帽子を見て学習(ま
たは「お約束」と勘違い)し、明日サンタ帽子をかぶって来る知ら
ない人が何人いるかということですが……

以上

1994/12/20 30:27


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$Date: 2007/11/24 06:45:53 $


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