'98年12月の「第九かけもちチャンプ」は誰?

Nov.29, 1998

本年(1998年)12月に日本国内で開演されます「第九」は、ぶらあぼ98年12月号によりますと、150公演あります。

ところが、実際にリストアップされています演奏会は149回しかありません。ただし、23日に東京芸術劇場で行われる演奏会は、13:30と17:00の2回公演なので、150公演かと思っておりましたら、「もっとも多く出演するオケ・指揮者は・・・」の欄に佐渡裕さんは、9回となっており、23日の公演を2回とすると10回となることと矛盾します。細かい話をしますと、他にもおかしなところがあります。例えば、12月15日に焼津市文化センターで演奏されます「第九」のソリストのうち松薗まゆみさんの名前が松園まゆみさんになっています。

そのほか、ぶらあぼに掲載されていない「第九」演奏会が1つだけ見つかりました。12月13日に開演されます神奈川大学管弦楽団 湘南ひらつか第九のつどいです。

これを加えました151公演(23日の東京芸術劇場分は2公演とします)について、指揮者とソリストの出演回数を調べてみました。

それぞれの公演に参加されますオーケストラと合唱団の人数は把握できていませんが、指揮者とソリストの人数は分かります。

幸い、この151公演の中に、指揮者とソリストを兼ねたり、1人で2つのパートを受け持つソリスト(超人?)が居たりということはありませんので・・・
指揮者1人とソリスト4人の合計5人ですが、もちろんこれは、1公演あたりのことで、全151公演をすべて別人が出演しますと151人の指揮者と151人のソプラノと言う調子で、指揮者とソリスト合わせて755人が必要になります。
実際は、そんなに多くの指揮者やソリストが出演しているわけではありませんが、それでも316人の指揮者、ソリストの出演が予定されています。
要するに1人あたり2.4回(755÷316)の「かけもち」が予定されています。
ここでは、その「かけもち」の状況について調べました結果をお知らせいたします。

下の表を見て下さい。最も多く「かけもち」が予定されている出演者は、ある指揮者の12回です。
平均では、指揮者が 2.75回で最も多く、次がバリトン(バスを含みます。アルトにはメゾソプラノも含めています。)の 2.44回です。ソプラノの平均「かけもち」数が最も少ないのは、このパートは、他のパートより能力のある人が多いと言うことでしょうか?

出演回数 指揮者 ソプラノ アルト テノール バリトン 合計
12 1 0 0 0 0 1
11 1 1 0 0 0 2
10 1 0 0 0 2 3
9 0 0 1 1 1 3
8 0 1 0 1 1 3
7 2 2 3 4 2 13
6 2 4 4 1 2 13
5 2 1 3 0 1 7
4 7 4 2 6 4 23
3 5 4 4 6 4 23
2 5 9 12 14 10 50
1 29 43 38 30 35 175
合計 55 69 67 63 62 316
平均回数 2.75 2.19 2.25 2.40 2.44 2.39

出演回数(かけもち)が多いということは、ギャラの割にお客さんが呼べるということかでしょうかネ?

それでは次に、上位の回数をこなされる予定の個人名を見ていきましょう。

順位 パート 氏名 出演回数
1 指揮者 秋山和慶 12
2 指揮者 広上淳一 11
  ソプラノ 澤畑恵美 11
4 指揮者 佐渡裕 10
  バリトン 多田羅迪夫 10
  バリトン 高橋啓三 10
7 アルト 永井和子 9
  テノール 錦織健 9
  バリトン 田中勉 9
10 ソプラノ 大倉由紀枝 8
  テノール 伊達英二 8
  バリトン 福島明也 8

この表から、指揮者の秋山和慶さんが今年の暮れの「第九かけもちチャンピオン」に決まりのようですね。

秋山さん、体を壊したりせず、実際に12回出演の快挙を遂げて下さいね。

1回しか出演の予定の無い人も、名前を挙げないと不公平なので、パート別、出演回数順の全出演者一覧表を作りました。興味がある人は、見て下さい。

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