生命(いのち)の輝き <スターオブライフ>
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前回は東海大学病院に於けるドクターヘリ、ユーロコプターEC135の救急搬送の様子をレポートしたが、
EC135は現在岡山県の川崎医大に常駐している。 |
◆スターオブライフについて スターオブライフ(STAR OF LIFE)は救急医療(以下EMS)のシンボルで「生命の輝き」を表す。 (オマハ:デンバーとシカゴのほぼ中間地点に位置する中西部の町) |
スターオブライフの放射状に伸びた6本の柱はそれぞれEMSの機能を表している。 |
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1 DETECTION・・・覚知 |
2 REPORTING・・・通報 | |
3 RESPONSE ・・・ 応答(迅速な行動) | |
4 On Scene Care ・・・現場手当 | |
5 Care In Transit ・・・搬送中手当 | |
6 Transfer to Definitive Care ・・・医療機関への引き渡し |
以上はEl
Dorado County Search & Rescue Home Page (Information from the Rescue-EMS Magazine July-August 1992) 他を参考に要約致しました。 |
浜松の聖隷三方原病院に常駐している中日本航空のアグスタA109K2
(JA111D) 胴体側面中央にスターオブライフのマークが見える
(かわうそ氏 撮影)
医療とヘビとの意外な関係 |
スターオブライフの中に描かれたヘビの巻き付いている杖はやはり医療のシンボルでアスクレピオスの杖と呼ばれる。 ではなぜヘビか? ヘビはアスクレピオスの化身であり、その彼が持っていた杖で病を治すといわれている。 |
■アスクレピオスの杖(つえ)について(K2記事より加筆再掲載) ギリシャ神話に出てくるアスクレピオス(Asklepios)(またはAesculapius)が持っている杖のこと。 |
また、もう一つ下記のギリシャ神話からとったとの説もある。 |
砂漠を旅する賢者の食べ物が底をつき、あとは死を待つのみとなってしまった。 |
・・この言い伝えから、蛇を「知恵」、杖は「命」にたとえられるようになったという。 |
「旧約聖書-創世記」ではアダムとイブは禁断の実を食べたため、神の怒りに触れ、エデンの園を追放されるが、イブをそそのかし禁断の実を食べさせたのはヘビである。一般に蛇はサタン(悪魔)であるといわれる。それゆえ悪者の代表のように言われているが、このように知恵の象徴であったり神として崇められてもいる。我が国でも岩国の白蛇は神聖な蛇とされている。恐らく古代に於いては足のない独特の姿が一方では邪悪な、一方では神秘的な二つの異なるイメージを形作ったのだと思われる。 |
奇しくも今年は巳年、ヘビのいいイメージが優先される年である。 そして、試行の名称がとれ、いよいよドクターヘリの本格的運用が始まる年でもある。 7月にはモダンホスピタルショウ2001の開催も決定。ドクターヘリへの感心ももっと高まるだろう。 たくさんのヘビが現れて、昨年よりももっと多くの命を救って欲しいと、切に願う次第である。 |
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蛇足(筆者の独り言) 実は「スターオブライフ」の名前は昨年夏に乗った飛行機の機内通販誌で知った。 2001/01/20 |
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