E259
E259系 2024M 特急「成田エクスプレス」24号
総武本線 物井〜佐倉 2009年10月4日撮影

E259系 2024M 特急「成田エクスプレス」24号
総武本線 物井〜佐倉 2009年10月4日撮影

1.概要
 2009年(平成21年)、新東京国際空港(成田空港)へ直通する専用特急車として、既存253系を置き換えるために登場しました。
 基本コンセプトは253系を継承しつつ、さらなるイメージアップが計られてます。
 編成と形式は下記の通りです。
←成田空港
 クロE259形(6号車)-モハE259形500(5号車)-モハE258形500(4号車)-モハE259形(3号車)-モハE258形(2号車)-クハE258形(1号車)

2.車体構造
 車体構造はE653系以来実績があるアルミニウム合金の中空押出型材を使用したダブルスキン構造が採用され、溶接箇所の削減と車体鋼製の向上が図られてます。床構造はE257系で採用されたゴム系の弾性材料を用い、さらにデッキを含む客室全体にあるに生む板を挿入し、その上に敷物を引く構造とし静寂性を高めてます。
 車体長は先頭車が21,430mm、中間車が20,500mm、車体幅はE257系と同じ2,946mmとなってます。
 床高さはホームとの段差を縮小させるため、253系よりも50mm低い1,140mmとなってます。
 乗降口は普通車に片側2箇所、グリーン車に片側1箇所の片開き式扉(幅935mm)を設けられてます。
 先頭車は貫通扉が設けられ、貫通扉上に運転台が設けられてます。貫通扉はプラグ扉内に自動幌装置が収納され、他編成と連結時には通り抜け可能になってます。

3.室内設備
 座席は普通車、グリーン車共に2+2の座席配列となり、回転式リクライニングシートが採用されました。普通車のシートピッチは1,020mm、グリーン車は1,160mmとなってます。車椅子スペースは5号車の成田空港方に設けられ、ここだけ1人掛けの座席となってます。グリーン車にはフットレストが設けられてます。253系のグリーン車で設けられていた個室は設けられてません。
 客室端部には大形の荷物置き場が設けられ、天井部に防犯カメラが設けられてます。
 トイレは1号車に洋式トイレと男性小便所と洗面台が、6号車に車椅子対応の洗面所兼洋式トイレと男性小便所が設けられてます。
 その他、6号車には多目的室と車内販売準備室が設けられてます。

4.機器類
 制御装置は2レベル式IGBT-VVVFインバーター制御が採用され、1台のインバーター装置で2群(主電動機4台=1群)を制御します。
 主電動機は冷却用ダクトを車体側に設けたかご形三相誘導電動機(MT75B形:140kW)を電動車に4台設けられてます。
 ブレーキ装置は回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキが採用され、常用ブレーキはブレーキ力を編成単位で管理し、制輪子の摩耗量が均一になるようにブレーキ制御を行ってます。また、空転や滑走が発生した場合、発生した車軸のブレーキ力を弱めることで再粘着制御を行います。その他、抑速ブレーキ、耐雪ブレーキ、保安用直通予備ブレーキを備えてます。
 台車はヨーダンパ付軸梁式ボルスタレス台車で、電動車がDT77形、先頭車前方がTR262形、先頭車後方がTR262A形が採用されました。また、TR262Aに駐車ブレーキを設けてます。
 先頭車には空気圧式の動揺防止制御装置(フルアクティブサスペンション)を搭載し、乗り心地向上を図ってます。
 車端部にE257系と同様の車端ダンパが設けられ、さらに各車両間には車体間ダンパ(ショックアブソーバー)が設けられてます。
 パンタグラフはPS33D形シングルアームパンタグラフが採用され、モハE259形(3号車)に1台、モハE259形500番台(5号車)に2台(予備1台)搭載されてます。また、中央東線等の狭小トンネルへ入線可能な高さになってます。

5.主な履歴
 2009年(平成21年)10月1日に営業運転開始されました。

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