京阪8000系(30番台) C1002Z 特急
京阪本線 大和田 2008年8月16日撮影

京阪8000系(30番台) C1002Z 特急
京阪本線 大和田 2008年8月16日撮影

1.概要
 1971年(昭和46年)に特急の運転ヘッド短縮化のために登場した特急用車両です。
 乗客に予想以上の人気があったため、既存の1900系特急車の置き換えも行われました。

2.車体構造
 車体は全長18,700mmの鋼製車体で裾絞りがあり、扉は片側2カ所の片開き式となってます。
 前面は曲面ガラスを採用しております。
 冷房装置は登場時より装備されております。

3.車内設備
 座席には転換クロスシートが採用され、テレビカーの愛称の由来となったテレビは京都よりの先頭車に搭載されました。

4.機器類
 制御器はES587Aで、分巻界磁位相制御方式による定速度制御機能を備えていました。
 電動機は175kW/h(TDK-8160-A)の主電動機(600V時代は140kW/h)が採用されました。
 台車は2400系以来採用された車体直結式の空気バネ台車が採用されました。
 駆動装置は中空軸たわみ板継手式カルダン式で、ギア比は84:16となってます。

5.主な履歴
 1989年(平成元年)の鴨東線開業用に8000系特急車1本が製造され、同時に3000系(初代)6両編成に8000系中間車を1両編入して7両編成になりました。
 1990年(平成2年)より8000系による本格的な置き換えが行われ、3000系(初代)の中間に挟まっていた8000系中間車は8000系の中間車として本来あるべき姿となりました。
 1990年(平成2年)より先頭車が富山地鉄へ譲渡され10030形となって活躍してます。
 1995年(平成7年)には大井川鉄道へ譲渡され3000系として活躍してます。
 残る1編成は組み替えて7両編成として除籍を免れました。
 1995年(平成7年)に車体更新を行った際に、中間車を改造した8000系同様のダブルデッカー(2階建て車両)を中間に連結し、7両編成となりました。また、制御装置も8000系と共通の1C8M制御器(ACRF-H8175-792A)に変更され、マスコンハンドルもT形ワンハンドルマスコンに変更されました。
 1998年(平成10年)に余剰車として保管されていた3500形(3506)の先頭部を切り落とし、3000形(3005)の連結面部をつなぎ合わせて3600形(3655)として編成に組み入れ、8両編成に組成されました。
 2008年(平成20年)に中之島線開業に伴い3000系(2代目)を新造するため、3000番台を明け渡し8000系(30番台)に編入され、テレビの撤去も行われました。
 ・改番前
 3505-3105-3205-3805-3755-3655-3155-3055
 ・改番後
 8531-8131-8231-8831-8781-8681-8181-8081
 2012年(平成24年)9月29日に引退を控えクラシックスタイルに戻され、前面の特急エンブレムも復活しました。車両番号も元の3000掲示台の番号になりました。
 2013年(平成25年)4月30日をもって引退しました。

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