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E231系 常磐線 天王台〜取手 2004年2月22日撮影 |
2000年(平成12年)に209系950番代の実績を踏まえて通勤形0番代と近郊形1000番代の量産車が登場しました。国鉄時代から活躍してきた通勤形の103系、近郊形の113系、115系の置き換え用として登場した通勤形と近郊形の要素を兼ね備えた車輌です。 通勤形の形式は下り方先頭車のクハE231、中間電動車で制御装置とパンタグラフを備えたモハE231、コンプレッサーとSIVを備えたモハE230、6扉で中間付随車のサハE230、中間付随車のサハE231、上り方先頭車のクハE230があります。 近郊形の形式は下り方向の先頭車クハE231-6000,8000(セミクロスシート)、中間電動車で制御装置とパンタグラフを備えたモハE231-1000,1500、中間電動車でコンプレッサーとSIVを備えたモハE230-1000,3500(セミクロスシート)、中間付随車のサハE231-1000,6000(トイレ付き)、上り向き先頭車のクハE230-6000(トイレ付き),8000(セミクロスシート、トイレ付き)、2階建てグリーン車のサロE230、E231があります。 車体は209系500番代と同様に裾絞りタイプとし、定員増による混雑緩和を図ってます。また、客室床面とホームの段差を極力少なくするため、レール面からの床面高さを1180mmから1165mmに低くしています。さらに出入り口先端付近は傾斜をつけ1150mmとなっています。 近郊形の前面構造はE217系電車と同様の衝撃吸収構造なっています。また、先頭車の後位寄りの連結器緩衝器は、塑性変形タイプ(衝撃吸収機構)を使用し、衝撃を後部車輌に及ぼさないようにしています。 通勤形の前面構造は209系と同じ前面強化構造となっています。 出入り口は通勤形、近郊形とも4扉となってます。また通勤形の一部は6扉となってます。 4扉車のシート構造は方持ち式とし車内清掃が容易になっています。形状はバケット形とし、着席区分を明確化しています。座席はリサイクルを考慮し、表生地を面ファスナーで固定することによって張替可能な構造としました。クッション材もリサイクルが可能なポリエステル樹脂の成型品を使用しています。 6扉車は収納式シートとなっています。ラッシュ時は収納状態でロックされ、それ以外は解除されます。 速窓は従来の209系、E217系よりも透過率の低い乗用車汎用の強化ガラスを採用しました。 各先頭車後位寄りに車椅子スペースを設けています。また、近郊形のトイレは5両に1カ所の割合で設置し、10連、5連とも上野寄りの先頭車は車椅子対応の大形トイレを、10両編成の6両目には和式トイレを設けています。トイレシステムは電磁ブロワーによる真空吸引式を採用してます。 運転室設備は通勤形、近郊形非貫通とし部品の共通化を図ってます。衝撃吸収構造とした近郊形はサバイバルゾーンを設けるため運転席の大きさを通勤形に比べ長手方向に広くして、運転席側に開閉窓を、助手席側に固定窓を配置してます。近郊形の運転台の床高さは通勤形より高くなってます。近郊形のヘットライトは高輝度放電灯(HID)を採用し運転席の上部窓内に配置されてます。通勤形は従来の209系と同じ運転台窓下にシールドビームを配置してます。 戸締め装置は省メンテナンス及びトータルコストの低減のために、近郊形には209系950番代で実績を積んだリニアモータ駆動形の電気式ドア(半自動機能付き)を採用しました。通勤形には209系、E217系で実績のあるスクリュー軸駆動形の電気ドアをマイコンLCU化して搭載してます。両方式ともお客様や荷物などが挟まれた場合は戸締めトルク(推力)を変化させてます。 編成内の各機器状態を管理したり、出区点検の支援が出来る列車情報管理装置(TIMS)を搭載してます。 主制御装置はVVVFインバータで、通勤形は三相電圧形3レベル式で主回路素子には自己保護機能内蔵のIPMを、近郊形は三相電圧形2レベル式で主回路素子は高耐圧・大容量のIGBTを採用してる。また、装置内のスイッチ切換又はTIMSからの指令で通勤・近郊それぞれの性能モードへの切換が可能です。 主電動機は小形・軽量化とメンテナンスフリーを考慮した新設計のMT73を採用してます。 補助電源装置(SIV)の容量は210kVAで、通勤形の素子はIGBTを、近郊形はIPMを搭載してる。 ブレーキ方式は回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキで、ブレーキ種別は常用、非常、直通予備、抑速(近郊形のみ)及び耐雪ブレーキを備えてます。 台車は209系用のDT61形電動台車、TR246形付随台車を基本とした軽量ボルスタレス台車で、先頭台車には駐車ブレーキを設置しました。また、全台車にはヨーダンパ取り付け準備工事をしてます。 編成は ←千葉(総武緩行線0番代10連) クハE231+サハE231+モハE231+モハE230+サハE230+サハE231+サハE231+モハE231+モハE230+クハE230 ←取手(常磐線0番代10連) クハE231+サハE231+モハE231+モハE230+サハE231+サハE231+サハE231+モハE231+モハE230+クハE230 ←取手(常磐線0番代5連) クハE231+サハE231+モハE231+モハE230+クハE230 ←黒磯(東北本線1000番代10連) クハE231-6000+サハE231-1000+モハE231-1000+モハE230-1000+サハE231-6000+サハE231-1000+サハE231-1000+モハE231-1500+モハE230-3500+クハE230-8000 クハE231-8500+モハE231-3500+モハE230-1500+サハE231-1000+サハE231-1000+サロE231+サロE230+モハE231-1500+モハE230-3500+クハE230-8000 ←黒磯(東北本線1000番代5連) クハE231-8000+サハE231-3000+モハE231-1000+モハE230-1000+クハE230-6000
2002年(平成14年)には山手線に500番台が登場しました。 前面の形状が多少異なり、11連に2両の6扉車を連結してます。 ←大崎(山手線500番代11連) クハE231-500+サハE230-500+モハE231-500+モハE230-500+サハE230-500+モハE231-500+モハE230-500+サハE231-500+モハE231-500+モハE230-500+クハE230-500
2003年(平成15年)には東京メトロ東西線乗り入れ用として800番台が登場しました。 車体形状は209系同様で裾絞りが無くなってます。 地下区間の連続勾配に対応するため6M4Tになってます。 ←津田沼(東京メトロ東西線乗り入れ用800番代10連) クハE231-800+モハE231-800+モハE230-800+サハE231-800+モハE231-800+モハE230-800+サハE231-800+モハE231-800+モハE230-800+クハE230-800 2004年(平成16年)には東海道本線に2階建てグリーン車2両を組み込んだ近郊形の編成が登場してます。 ←黒磯(東北本線1000番代10連) クハE231-8500+モハE231-3500+モハE230-1500+サハE231-1000+サハE231-1000+サロE231+サロE230+モハE231-1500+モハE230-3500+クハE230-8000 |
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